香水にもアロマテラピーにも無知な私が精油で柑橘系の香水を作りたいという衝動に抗えずに実行してみたらいろいろわかりました[取り扱い注意編]
精油で香水作ったらすっごいいいにおいのができてとっても楽しいよーワーイ♪ヾ(*´∀`*)ノ
という記事を書くつもりだったんですが、思いのほか難しい、そして精油の作用をなめてはいけないかも・・・と気づいたので、ちょっとめんどくさいことから書くべきかなとこれを書いてます。ほんとは楽しいとこだけ書きたいんですが。
タイトルにも書いてますが、念を押しておくと私は香水にもアロマテラピーに対してもほとんど知識ゼロで香水作りに挑戦しました。なので、ここに書いてることはあくまでも素人の私が感じたことで、間違ってることもあるだろうし、抜けてる知識だらけだと思います。
ということをご了承の上、お読みいただければ幸いです。
しかし精油のことは大好きになったので、次からは精油と香りの楽しい部分を書いていこうと思ってます。
もくじ
[精油の使い方1]精油の禁忌・効能というものをなめていたかもしれない
[精油の使い方2]香りの追求のみを目的としてブレンドして良かったのだろうか
[精油の使い方3]精油の基本的な使い方と禁忌という安全上の注意事項
[精油の使い方4]香水における精油の濃度は何パーセントまでOKなのか?
[精油の使い方5]メーカーとか品質とかオーガニックとかどこまで気にすべき??
[精油の使い方6]ブレンドファクターは安全性も考慮した指数だった
[精油の使い方8]柑橘系ばかり、同じような香りばかりブレンドしても大丈夫か?
[精油の使い方9]精油で香水作るための安全上の結論(あくまでも自分的な)
[精油の使い方1]精油の禁忌・効能というものをなめていたかもしれない
けっこう気に入った香りの香水ができたので、気が向いたらプシュプシュしてたんですが、あるときふと気になることが起こりました。
私は毎朝体温を測っているのですが、香水を作った頃、体温の低い日が3日ほど続いたのです。でも普段からそんなこともあるので大して気にはしてなかったんですが、精油の効能への関心もあって軽い気持ちで精油と体温の関係についてググってみたのでした。
すると、こちらの記事に突き当たりました。
こちらの記事には、
ペパーミントには…(中略)…皮膚につけるとヒンヤリするのは主成分であるモノテルペンアルコール類のl(エル)-メントールに冷却作用があるからですが、体温が下がりすぎるおそれもあるため広範囲での使用は控えるようにと書かれています。…
と書かれていました。
さらにこんな記事も。(こちらも上記かすみ屋さんのツイッター経由で知りました)
いやーおそろしい。私もハッカ油持ってますが、ひとビンそんなに大きくないので、普段精油に興味ない人だったらこれ1本入れても大丈夫だと思うかもしれません。しかしここまで大変なことになるとは・・・。
で、私はというと、実際香水にペパーミントをブレンドしてたわけです、うーむ・・・。ペパーミント以外にも解熱作用のある精油はたくさんあるようで、そういったものもいくつかブレンドしてました。
しかし結論としては、体温が低かった理由がペパーミント他の精油のせいだったかはわかりません。今回は少し体温の低い日が続くなとは思ったものの、普段から体温が低いことはあるわけですから。
ということで、
「香水と体温の因果関係ははっきりしないけど、精油の効能や禁忌は思いのほか強力だということを知るきっかけになった」
という事件でした。
[精油の使い方2]香りの追求のみを目的としてブレンドして良かったのだろうか
上のようなことを知ると、香水を作るという、香りの追求のみを目的として精油を使って良かったのだろうか・・・、という疑問が浮かびます。精油のメジャーな使い方というと、マッサージなど、何かしら効能とセットになってるような気もしますし。
今回いろんなメーカーさんや専門家さんの記事を見ましたが、常識的な量での使用なら大丈夫という感じで書かれていることが多かったように思います。で、自分も気軽に精油で香水作りを楽しみたいのでそうであって欲しいのですが、その「常識的な量」というのは、香水作りにおいてどの程度なのか、個々の精油でも違うだろうし、どの程度の濃度ならOKかしら?ということはまだよくわかりません。もう少し考えてみようかなと思います。この項に関してはまだ結論出せず。
[精油の使い方3]精油の基本的な使い方と禁忌という安全上の注意事項
こんなにディープに精油に接するのは初めてですが、以前からお風呂に数滴たらしたり、アロマポットでたいたり、無水エタノールや精製水と混ぜて除菌スプレーを作る程度のことはしてました。なのでぼんやり禁忌や使い方の注意事項は知ってましたが、あらためてザックリまとめてみると・・・、
- かならず適切な濃度に希釈して使う(一部ティートリーなどはOKとされてるらしい、肌が丈夫なら、体質に合うなら)
- 薄めても飲んじゃダメ(少なくとも精油の知識のない人は)
- 目に入らないようにする(顔に使うときは注意)
- 精油ごとに禁忌および作用があるのでいちいち注意(めんどくさいけど)
- パッチテストしたほうがいいかも(そんなことせずに気楽に使いたいけど)
- 安全や品質の差があるらしい(肌につけるなら信頼できるメーカーのを使ったほうがいいかも)
- 子供さんには使わない方がいい(ものによってはOKのもあるようですが)
素人なので詳しく書けないけど、こんなところでしょうか。
3番目の「禁忌」については、個別の精油ごとにいろいろあるようです。
私が見たことあるのは、
- 光毒性・・・肌に塗布後、12時間は陽にあたってはいけない(柑橘系の精油に多い)
- 皮膚刺激・・・低濃度なら使ってOKなものから、肌につけるのは避けたほうがいいものまで程度はいろいろあった気がする
- 妊娠中NG・・・けっこう多い。妊娠中に使うなら専門家の指示をあおいだほうが良さそう
- 妊娠初期NG・・・妊娠中との違いはわからないけどこれも多い
- 授乳中NG・・・あかちゃんへ影響?
- 車の運転前NG・・・集中力をそぐ精油もあるようです。リラックス効果とうらはら?
- 飲酒NG
- てんかんの方NG
- 緑内障の方NG
- 喘息の方NG
- 子供さんNG
- 長期間使うのNG
- 連続して使うのNG
他にもいろいろあると思いますが、私が知ってるのはこのあたりです。
妊娠中、授乳中、妊娠初期はNGな精油はよく見ます。神経毒のあるものや女性ホルモン様作用のあるもの、通経作用や子宮収縮作用があるもの等々、お母さん自身やあかちゃん、あるいは両方に影響あるってことだと思います。
他にも、クローブバッドのような肌への使用不向きな精油や、危険なので日本では流通していない精油など、いろんな危険(安全)レベルの精油があるようです。
ところでさっきのペパーミントですが、あのような危険があることをそのときまで知りませんでした。たぶんペパーミントが体を冷やすのは「禁忌」ではなく「作用」として扱われているからではないかと思います。たとえば塩でも、一度に大量に摂取したら死んでしまうけど、熱中症予防には効果的だったりします。要するに、きっと適正量と使い方の問題なんだろうなと思います。
ディフューザーで芳香浴など、直接肌につけない場合はそんなに神経質にならなくてもいい項目もあるようです。神経質すぎると楽しめないし、気にしなさすぎだと危険だし、なかなか判断が難しいです。
[精油の使い方4]香水における精油の濃度は何パーセントまでOKなのか?
グーグルなどで香水の作り方を調べると、一番強く香るパヒュームを作るには、ベースの無水エタノールに対して精油は15〜30%入れると書いてる記事がたくさん出てきます。それを見た私は、天然香料のみでは香りを持続させづらいとも聞くし、ここはマックスの30%で作ってみようと思い、実際作って気に入った香りのものもできました。
しかし後で記事をよく読んでみると、だいたいどの記事もパヒュームの作り方例として精油濃度15%で作ったものをあげています。そして2ちゃんねるの香水自作スレッド経由でたどり着いたこちら、日本アロマ環境協会の『イメージフレグランスコンテスト』では、基材の無水エタノールに対して精油5〜10%で作りなさいとなっています(ページ内の『コンテスト告知チラシPDF』に書いてます)。
こういったことを考えると、やっぱり知識のない自分などはもっと薄い濃度で作るのが無難なのかなぁという気がしてきます。もっと薄くても相性によってはトラブルおこるだろうし、大手メーカーの美容液でさえ訴訟沙汰の肌トラブルを引き起こしたりするくらいですから100%の安全はないにせよ、まあ無難な値というのが10〜15%くらいなのかしら?
どんな体質の人がどんな効能・禁忌のある精油を使って作るかわからないし、実際自分も、ペパーミントで体温下がったかも??って体験したので(それが原因と断定はできませんが)、ちょっとこういったところも気にするようになりました。
[精油の使い方5]メーカーとか品質とかオーガニックとかどこまで気にすべき??
これも作ってから気になりだしたことですが、やはりマッサージや化粧品の香りづけなど、肌につける使い方をするなら、安心できるメーカーを選んだほうが良いようですね。ということは香水作りもそうだと思います。
しかしいい香りさえできればそれでいいと思っていた私は、「生活の木」のように指定農場やロットナンバーなどでしっかり製品管理されているものではなく、安価で手軽に購入できるショップでほとんどの精油を買って作りました。しかし今のところとくに肌トラブルなどはなく使っています。
残留農薬や薬品の体内への蓄積などが気になる方は、やっぱりオーガニックのものや製品管理を徹底されてるメーカーさんのものを使われたほうが良いのだろうと思います。
しかし食べ物でも、添加物や農薬を気にされるオーガニック志向の方から「安全基準満たしてるんだから大丈夫だよ」という方までいろんな考え方の人がいるので、精油の選び方に関してもその人の普段の考え方が影響しそうで、一概にこうとは言えない世界かなーという気はしています。
[精油の使い方6]ブレンドファクターは安全性も考慮した指数だった
自作香水についてググっているうちに、精油の世界には「ブレンドファクター」というものがあるとうことを知りました。
たとえば香りの強いジャスミンはブレンドファクター1、香りの弱いベルガモットは12など、少ない分量で配合するべきものほど数字が小さくなっています。(しかしベルガモットのブレンドファクターは4としているところもあり、統一された値ではないようです)
今までこのブレンドファクターというのは香りの強さを基準として決められていると思ってました。しかしこの記事を書きながら「もしかして」と思いググってみると、やっぱり安全性も考慮した値だったようです。
こちらのアロマキュア学院さんのサイトには、ペパーミント、ユーカリ、レモングラス、メリッサ、ブラックペッパーなど、刺激が強いゆえにブレンドファクター1とされている精油もあれば、ローズやネロリ、ジャスミンなど香りが濃厚で作用が強いゆえにブレンドファクター1の精油もある、と書かれています。
安全性と香りの強さ以外にも、いろんな経験則からブレンドファクターは決められているようですが、ともかく香りの強さでしかブレンドファクターを見ていなかった私としては発見でありました。
[精油の使い方7]ブレンドの相性と数
そんな感じでこの記事を書きながググってたら、さらに「精油には相性がある。正反対の作用の精油はブレンドしてはいけない」という記事を見つけてしまいました(具体的な理由は書いてませんでした)。
そして「素人の方は精油をブレンドするのは4つまでが良い」という記事もちらほら。理由は、香りも効能もあいまいになってしまうから、ということのようです(E-ConceptionさんのQ&A、Q13参照)。
これを読んでちょっとあせりました。なぜなら自分は香水を作る際、17種類もブレンドしてたもんですから(最初は8種類くらいのつもりが、あれこれやってたら増えてしったんです・・・)
しかしいろんなブレンドレシピ見ると4種類以上のものも多いし、種類が多いほど方向性が曖昧になる(精油の良さが死んでしまう?)という理由のようで、安全性については特に見当たりませんでした。なので厳密に守らなきゃいけないってわけでもなさそうですが、たしかに精油の種類が少ないほど、妙な組み合わせになってトラブルになる確率も減るし、それぞれの精油のいいところが活きてくるってことかと思います。なので今後はなるべく種類をしぼってブレンドしようと思いました。
[精油の使い方8]柑橘系ばかり、同じような香りばかりブレンドしても大丈夫か?
前項では、「正反対の作用の精油はブレンドしないほうがいい」って話があったと書きましたが、逆に同じような香り、同じような作用、同じ系統、たとえば柑橘系ばかりとか、そういう精油同士のブレンドはOKなのか?という疑問も浮かぶのですが、これについてはよくわかりませんでした。
だけどこういった記事を見つけました。これもE-ConceptionさんのQ&Aから(Q21)。
つまり、同じような成分の精油ばかり使っていると、その成分ばかり体内に蓄積されて思わぬトラブルが起きかねないってことなのではないかと思います。
なので、似たような成分の精油ばかり集めて濃い濃度で香水作るのはちょっと気をつけたほうがいいのかなぁって気もします。たとえば柑橘系なら光毒性が強くなるだろうし・・・。
はっきりした結論は出せないけど、ブレンドファクターを参照したり、いろんなレシピを見比べて「常識的」の範囲を自分なりに検証したり、もっとシンプルに自分のバランス感覚や感性をフル稼働させることでトラブルを減らすことができるんじゃないかなぁって気がします。
[精油の使い方9]精油で香水作るための安全上の結論(あくまでも自分的な)
そういったことで、素人の私が素人なりに精油を楽しむにはこのへんが妥当かなぁという基準を考えてみました。これはあくまでも私の場合で、他の方のケースには全く責任持てませんがざっくりこんな感じです。
- 基本的な精油の取り扱い方を抑えておく
- メジャーな精油を中心に選ぶ
- 禁忌と効能をチェックする
- ブレンドファクターをある程度参考にする
- なるべく混ぜる精油の数をしぼる
- 無水エタノールで香水を作る場合は精油15%以内の濃度で作る
- 長期間連続して同じ精油を使わない
- いろんなレシピを見比べて、「常識的」な使い方を推定する
- 肌につける場合は精油のメーカーや品質も気にする
- 柑橘系の精油を使った場合は、直接日に当たらない部分に使うか夜に使う(光毒性による肌トラブルを避けるため)
- 今の自分の体の状態と相談する
- 自分のバランス感覚や嗅覚を大事にする
だいたいこんなところでしょうか。
(追記)
精油に含まれる成分というのは、鼻から脳へ直接届いたり、皮膚に浸透して血液にのって体中をめぐったりするらしいです。それを読んで、そりゃあ体に作用するわけだなと納得しました。それまではたかだか香りだと思ってる部分が少なからずありました。
以上です。
次からは楽しいところを書いていこうと思います。