毎日楽園化計画

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ザッパなのに難解じゃない、女性ウケしそうな美しい名曲5選ほか2選

フランク・ザッパといえば難解かつあまり上品じゃない作品が多いということで、今までなかなか聴く機会に恵まれなかったという方も多いかと思います。

正直言うと私も受け付け難い曲が大半ですが(ガチのザッパファンの皆さま申し訳ありません)、なぜかたまに美しくて聴かずにはいられない魅力的な曲が存在します。

ということで、個人的に「美しい」と思う女性でも聴きやすそうな5曲と、美しいとはちょっと違うけど、ザッパにしては聴きやすくかっこいい曲2選をリストアップしてみます。

 

1.Peaches En Regalia(Hot Rats 収録)


Frank Zappa Peaches En Regalia - YouTube

ザッパの中では有名な曲で、『フィルモア・ライヴ '71』や『Tinsel Town Rebellion』等のアルバムにも全く違ったアレンジかつクセのあるライブ音源が収録されています。どれもかっこ良くて甲乙つけがたいですが、やはりこのオリジナルが一番クセがなく聴きやすいと思います。

(→フィルモア・ライヴ版/→Tinsel Town Rebellion 版 “Peaches Ⅲ”

ちなみに『Hot Rats』は発表当時イギリス中心にヒットしたようです(Peaches En Regalia自体もヒットしたとどこかで見た気がするのですが、ちょっとソースが見当たりませんでした)。日本では「桃の冠」とか「桃の勲章」と訳されているようです。

Hot Rats

Hot Rats

 

 

 2.Waka/Jawaka(Waka/Jawaka 収録)


Frank Zappa - Waka/Jawaka (Waka/Jawaka, 1972 ...

疾走感が気持ち良い曲です。一般的なザッパのイメージと真逆の、とても爽やかな曲です。クライマックス前のドラムソロの「タメ」およびそれ以降は飛行機が離陸する瞬間のような開放感です。『Waka/Jawaka』全体としてもわりと聴きやすめです。

Waka/Jawaka

Waka/Jawaka

 

 

3.It Must Be a Camel(Hot Rats 収録)


Frank Zappa - It Must Be a Camel - YouTube

 これも “Peaches En Regalia” と同じく『Hot Rats』収録曲です。何となく夜向きのキラキラした音色が美しいです。

 

4.Inca Roads(One Size Fits All 収録)


Vinyl (MCS 6700) - Frank Zappa - Inca Roads ...

これもザッパの代表曲です。カル・シェンケル(ザッパのアルバムジャケットの多くを手がけているアーティスト)のジャケットも含め、個人的にも大好きな曲です(美術の時間に模写した思い出が)。確か私が初めて聴いた曲でもあります。最初に耳にした時、なぜか懐かしさを感じたのはこの曲が私と同じ時代に生まれからでしょうか。ジャケットも含め70年代特有のSFチックな何かを感じます。同じアルバムに収録されている“Sofa”もピアノの曲がキラキラ美しく有名な曲です。

One Size Fits All

One Size Fits All

 

 

5.Night School(Jazz From Hell 収録)


Frank Zappa - Night School (Remaster 2012) - YouTube

ザッパがシンクラヴィアにハマっていた頃の代表的作品『Jazz From Hell』に収録されている曲です。いわゆる打ち込み系です。これも宇宙的なキラキラ感のあるきれいな音色の曲です。個人的にはなぜかパーラメントフィリップモリスのCMのような映像が思い起こされます。

Jazz from Hell

Jazz from Hell

 

 

以上、女性ウケしそうな“キラキラ”美曲5選でした。

 

私が聴いていた当時はあまりこういったインストゥルメンタルは主流じゃなかったのですが、今の時代だと逆に歌詞がないほうが聴きやすく、音楽のジャンルも幅広くなっているので受け入れられやすい状況になっているのはないでしょうか。

 

次に、女性ウケとは違うけどちょっと中毒性が高そうでかっこ良いのを2曲。

 

Eat That Question(The Grand Wazoo 収録)


Frank Zappa - Eat That Question - YouTube

上で紹介したアルバムに比べ、『The Grand Wazoo』は少しザッパ特有のクセが強い作品で、この “Eat That Question” もその“クセ”が味わえる曲です。個人的には、余韻を無理やりブチ壊すような間のとり方にザッパらしさが感じられる曲です。

Grand Wazoo

Grand Wazoo

 

 

G-Spot Tornado(Jazz From Hell 収録)


Frank Zappa - G-Spot Tornado MTV Video - YouTube

これも『Jazz From Hell』に収録されたシンクラヴィアの曲です。PVからして毒々しい感じです。このPVが収録された『Video from Hell』というVHSビデオ、実家に眠っています。若ければ若いほど胸やけせずにはまれそうな曲。ザッパの遺作『The Yellow Shark』にもオーケストラ版が収録されていてそちらもYouTubeで視聴可能です。

Yellow Shark

Yellow Shark

 

 

 

以上、ザッパなのに難解じゃないおすすめ7曲でした。

 

 

ところでザッパといえば「難解」「下品」「変拍子」等々といったキーワードが思い浮かびますが、個人的には下記のような要因がザッパらしさをかもしだしているのではないかと思っています。

  • 間や余韻のとり方が独特
    余韻をぶった切って演奏が再開したり、呼吸を無視するかのごとく突然演奏が始まったりと、ザッパ特有の「間」があるというかないというか、そういったところが非常に独特に思います。

  • 頭で作られたような「硬さ」を感じる音
    音楽とは感覚的で柔らかさがありそうなものですが、ザッパの音楽には理詰めで作られたような「硬さ」を感じたりします。しかし音楽の知識がないのでそれが何かはわかりません。政治的、社会的な歌詞については言わずもがなですが。

  • 洗練されきっていない(ジャケットデザインも含め)
    商業ベースに乗らないなどと評されたりしますが、音楽もジャケットも、商業的でないという意味で「洗練されていない、臭みがある」と言えるような気がします。

個人的にはこのようなところにザッパ臭を感じます。

 

素晴らしく美しい作品を残している作家や芸術家に興味を持ってウィキペディアを覗いてみたら人格的にとんでもない人でがっかりする、といったことはよくあります。感性の人たちはあんまり客観視する習慣がないのか、自分の反社会性に無自覚だったりするのかな?と個人的には思ったりするのですが、それに対してザッパという人はとても「自覚的」な人のように思います。常に冷静に自分を見ていて、社会から「変人」と言われる振る舞いも自覚的にやっているような感じがあり、かと言って奇を衒っている風でもなく、常に覚醒しているようなところがあります。

音楽家の中にはドラッグや酒の力を借りて自分を開放し、酩酊状態で作品を作ったりする人も多いようですが、ザッパはその真逆で常に正気で覚醒しきった頭でガチガチに思考した末に作品を生み出しているような、そういったところが他の音楽と一線を画しているように個人的には思えるところです。

音楽史的にも離れ小島のような立ち位置なのもこの人の独自性のひとつのような気がします。

 

しかし今、Amazonを漁れば生前の作品から死後発表されたものまで、ザッパの作品は簡単に聴くことができるんだなぁと、つまり死んだ後も愛され続ける作品を残したんだなぁと、当時大阪エスト奥のレコード屋さんに漁りに行ったことなどを思い出しながらしみじみします。

 

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これを書くにあたってCD引っ張り出してきたのですが、遺作であるYellow Shark の裏表紙に珍しく優しい表情のザッパを見つけました。別人みたい。

 

NHKFMのギターインストゥルメンタル特集で紹介されてたスティーヴ・ヴァイ経由でザッパを知ったこととか、エドガー・ヴァレーズの影響を受けたんだよとか、人は10代の頃に聴いた曲を生涯聴き続けるとどこかで聞いたけど、自分はザッパだったので今ちょっと困っているとか、書きたいことを無理やり詰め込んで、フランク・ザッパについてはこのへんにしとこうかな思います。