[DIY]棚受けを強化する欠き込み(カギ込み)のやり方
マイペースにやってる棚作り。やはり棚受けを欠き込むことにしました。
「欠き込む」とは図のごとく、木材の一部分をくり抜くような作業のことを言います。
当初この棚づくりを大工の父に相談したところ、
「カギこんだほうが強いで※」
とのアドバイスをもらったのですが、当時の私はそんな高度なことできるわけがないと思い他の方法を検討していました。しかし材木のカット作業やヤスリがけ等面倒くさい作業をやっているうちにちょっと自信がついてきて、
「もしかしたら、ちょっと道具買い足せばできるかも」
と思うようになり、次第に、
「棚の強度のためには欠き込むしかない!」
との思い込みが強くなり・・・ということでまた仕様変更です。
※検索してみると、一般的には「欠き込む」のようですが、父が言ってた「カギ込む」という言い方もあるようです。
それで再度父に相談したところ、
「柱と腕木(棚受けのことらしい)を半分ずつカギ込むんやで」
とのこと。
それで私が想像したのはこんなイメージでした。
つまり下の一角を欠き込むのだろうと。で、この図を父に見てもらい確認したところ、これでは強度が弱いとのことで、左右にカギ込むのだということがわかりました。
私の頭の中のイメージでは右のやり方のほうが強そうに思ったのですが、図にしてみるとやっぱり父の言うほうがしっかりしてそうだとわかりました。
じゃあ、実際どうやって木材を欠き込むのか。
最初糸ノコでできそうだと思ったんですが、どうも糸ノコってそんな工具じゃないらしい。じゃあ、彫刻刀みたいなのがあればできそうだと思ってまた父に確認すると、やはり「ノミ」を使ってやるとのこと。チゼルと言って売られていたりもします。
以下、具体的な欠き込みの手順を聞いたのでまとめてみます。
木材の欠き込み方
まず作業に入る前にノミを研ぎます。
父いわく、売られているそのままでは切れない場合が多いらしく、一度研いだほうが良いとのこと。
うちにはこのタイプの包丁用の砥石があるのですが、それで十分とのことでした。
1.欠き込み部分に墨付けをする
このように、どっちからみてもわかるように墨付けをします。
2.左右線の内側にノコギリで切れ目を入れる
ここからは柱を寝かせて解説します。
欠き込みは緩くなってしまうと強度が落ちるため、木材同士がカッチリ隙間なくはまるよう、きつめにカットしないといけません。なので、心持ち幅を狭めにするつもりで墨付けで引いた線より内側を切ったほうが良いと思います。狭過ぎで棚受け側が嵌まらなくても、後でカッター等で削って調整ができるので大丈夫です。
その点を気をつけながら、また、線より深く切り過ぎないよう、左右にノコギリで切れ目を入れます。
3.ノミを入れやすくするため「捨てノコ」を入れる
さっき入れた左右の切れ目の間に、何本か余分な切れ目を入れます。これはノミで落としやすくするために入れるらしいです。ちなみに、「捨てノコ」は父独自の言葉らしく、専門用語ではないらしいですが便利な言葉なのでここではそのまま使っています。
4.ノミで落としていく
後はノミで地道に落としていくのみ。1片をノミで落とした後なら糸ノコの入る余地もありそうなので、後は糸ノコで落とすという手もありそうですが、機会があればいつか試してみようと思います。
5.仕上げ
ちょっと狭いくらいならハンマーで押し込めそうですが、どうしても狭くて棚受け側がはめ込めない場合はカッターなどで削ると良いとのことでした。
棚受け側の欠き込みも同じような方法で可能だと思います。
以上が父に教えてもらったカギ込み(欠き込み)のやり方でした。
実際の木材にカギ込んだ際もまたアップします。